こんにちは。場所は違えど、サービス開発の現場で戦う@matsukazさんからご紹介いただきました@daipresentsです。私は普段、よそのプロジェクトに参加しながら、よりアジャイルな開発をするための支援をしています。
今日は、自分が10年以上前に考えた「プロになる方法」について書かせていただこうと思います。
ビリヤードでの階級
フリーターという言葉が世の中に浸透してきたぐらいに、私はフリーターをしながら生活していました。無限にある時間の中で出会ったのが「ビリヤード」というスポーツでした。
ビリヤードをスポーツというと違和感を感じるかもしれませんが、当時は(今も?)オリンピック正式競技を目指していたり、日本人の世界チャンピオンが現れたりして盛り上がっていました。
ビリヤードのアマチュアはクラスによって分けられます。クラスは、一番下がC級で一番上がA級です。C級はビリヤードを初めて基礎を学び始めたレベルで、ある程度の基本技術が身につくとB級へと自然になっていきます。B級とC級の差は少ししかないのですが、ここからA級になるまでが苦難の道になります。
A級になる方法、プロになる方法
A級とB級の差は確実にあります。これは自分自身の感覚でもありますが、努力だけではA級になることは難しく、多少の才能がなければA級になることが難しい。なぜなら、努力と練習だけでは手に入らないともいえる強さをA級は持っているからです。
どうやってB級からA級になるか?これには2つの方法があります。
一つは、周りのA級から認められること。A級を名乗っている人たちと対等に戦うことができれば、A級として認めざるを得ません。もう一つは、自分で「A級だ」と名乗ること。階級は自己申告制なので、自分自身が名乗るだけで簡単にA級になることができます。
では、プロになるにはどうすればいいか?
ビリヤードの世界にはプロテストというものがあります。筆記試験と実技試験をクリアするだけでプロの一員になります。A級のアマチュアプレーヤーには、プロテストを簡単にクリアする人間がたくさんいます。しかしながら、彼らの多くはプロへと進みません。
現実に目を向けると、国内では海外のようなスポンサーが少ないため、生活をしていくことですら困難という状況があります。他の仕事をしながらプロツアーをまわる人なんてほとんどです。そういった苦しい状況をわかっていても、プロとして戦う人はいます。
私にとってのProfessional
最後に、私にとってのプロフェッショナルについて書かせていただきます。私はエンジニアとしてのプロフェッショナルについては、あまり思うところがありません。ただ、あえていうなれば、
- 他の人間から認められること
- 自分から自信をもってプロを名乗ること
この二つが道標になるのではないかと考えています。しかし、これではビリヤードの世界ではプロではありませんね。エンジニアの世界にはプロテストがないので、これだけでも十分プロフェッショナルと言えるのではないかと思います。さらにあえていうならば、
- その世界で戦い続けること
これは、私が見てきたビリヤードのプロたちの生き様から感じたことです。
まとめ
今日はプロフェッショナルについて書かせていただきました。来年のナントカマスまで続くと言われていたこのDevLOVEアドベントカレンダーも今日が最後になるそうです。こういう場に参加させていただくことができて光栄に思います。
皆様、良いお年を。そして、来年がよい一年でありますように。最後に、
世界を変えるのは他の誰かではない、世界を変えるのは、自分自身だ。
準備はできましたか?明日からまた新しい世界が始まります。だからはやくはやくはやく位置について!
よーい・・・
ビリヤードの例え、とても良く理解できました。
ただ、この1文にはとても衝撃を受けました。
「エンジニアの世界にはプロテストがないので、これだけでも十分プロフェッショナルと言えるのではないかと思います。」
そう、「プロテスト」が無いんです。
これこそが、我々が最も危惧すべき問題なのではないか、と感じました。
「プロテスト」が無いということは、即ち「プロの価値観」を自分で持つしかありません。
今年のAdventCalenderで、46人の方々が語ってきた「Professional」とは、皆さんが自分で持っている価値観だという事に、改めて気付かされました。
今、世界的に様々な面で厳しい状況が続いている中、IT業界で働く我々が生き残ることができるかどうか、自分の価値観に大きく左右される気がしています。
自分で考え、行動し、結果を出すことで、初めて自分の価値観が生まれ、自分で「プロ」を名乗る自信が得られるのだと思います。なぜなら、
「世界を変えるのは他の誰かではない、世界を変えるのは、自分自身だ。」
だからです。
「よーい・・・」の後に、自ら「どん!」と言って、走り出すことが大切だと思いました。